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2026年02月15日

見逃さないで!チップと残業代が“お得になる”新しい控除制度のご案内

2025年の税制では「One, Big, Beautiful Bill(OBBBA)」により、チップ と 残業代の一部 が新たに控除できる制度が導入されました。 IRS はこのたび、従業員や個人事業主がどのように控除額を計算すればよいかのガイドラインを公開しました(Notice 2025-69)。

1. チップ収入の控除(最大 $25,000)
2025〜2028年の間、レストランなどでチップを受け取る方は、「適格チップ(Qualified Tips)」を年間最大 $25,000 まで控除できます。 所得が高い場合は段階的に減少します($150,000以上でフェーズアウト)。

■ チップ控除の計算方法(選べる方式)
従業員は以下のいずれかでチップ額を計算できます
・Form W-2 の Box 7(社会保障税対象のチップ)
・毎月 employer に提出したチップ報告書(Form 4070)
・W-2 Box 14 に任意で記載されたチップ
・Form 4137 で申告した未報告チップ

■例(要点だけ)
・ウェイター
 W-2 Box 7 に $18,000 → そのまま $18,000 を控除計算に使用
・バーテンダー
 雇用主に $20,000 報告、W-2 Box 7 は $15,000 → どちらか選択
 + Form 4137で未報告チップ $4,000 も追加可能
・個人事業主(ガイド)
 ログで$7,000のチップを証明できれば使用可能

■ 2025年限定の救済措置
チップを受け取る業種かどうかの判断を緩和し、2025年はすべてのチップ労働者が控除対象扱いとなります。


2. 残業代(Overtime)の控除(最大 $12,500)
2025〜2028年は、残業代のうち「時間外割増部分(time-and-a-half の “半分”)」を控除できます。
・最大控除額:$12,500(夫婦合算 $25,000)
・所得制限:$150,000以上でフェーズアウト
・標準控除でも itemize でも利用可

計算イメージ(例)
・通常の残業プレミアムが明記されている場合
 → その金額を控除額として使用
・明記されていない場合(混ざって表示されている場合)
 → IRS 例では「全残業代 ÷ 3」など、簡便計算が認められる

例:
・全残業代 $15,000 → $15,000 ÷ 3 = $5,000 が控除対象
・残業代が通常の2倍で支払われている場合
 → $20,000 ÷ 4 = $5,000 が控除対象
  消防士、公務員、医療施設勤務など特定業種の特例も示されています。

3. 従業員・個人事業主ともに対象
チップ控除・残業代控除のどちらも、 W-2 労働者はもちろん、1099受領者など個人事業主も対象です。IRS が対処中のため、2025年の W-2 / 1099 にチップや残業代の特別表示はありません。そのため、納税者自身が以下を用いて計算する必要があります

・給与明細
・1099 の内訳メモ・別紙
・POSシステムのレポート
・日々のチップ記録(個人事業主)
・Form 4137 などの報告書

■ 会計事務所からのコメント
2025年は、チップ控除・残業代控除が初めて導入される特別な年です。 インフレ下の生活支援、人手不足対策、サービス業の支援、中間層向けの減税といった政策目的に加え、政治的にも支持を得やすい “働くほど得する減税” として設計されています。

また、2025年分は給与明細やW-2/1099の形式が制度に追いついていないため、納税者ご自身で計算方法を選択し、記録を整えていただく必要があります。 特に飲食業・サービス業に従事される皆さまにとって、大きな節税につながる可能性があります。 申告に向けて、制度の内容をご確認いただき、適切にご対応いただければ幸いです。

「自分はどの方法で計算すべき?」「どれが qualified?」「記録はこれで十分?」など、ご不安があればぜひご相談ください。

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